後遺障害に関する基礎知識

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後遺障害に関する基礎知識

後遺症と後遺障害の違い

後遺症とは

後遺症とは、事故直後から一定期間が経過し治癒した後も、なお残ってしまった機能障害や神経症状などの症状や障害のことを言います。

つまり、病気・怪我が治癒した後もなお残っている症状と言えます。

なお、後遺症は医学用語になります。


後遺障害とは

後遺障害とは、自動車損害賠償保障施行令第2条第2項の規定によると、「傷害が治ったとき身体に存ずる傷害」であるとされています。

この説明だと、その内容は後遺症と変わりません。

実際は、後遺症の内、後述する一定の要件を満たしたものを「後遺障害」として等級認定し、傷害部分とは別に損害賠償請求の対象としています。

後遺症とは違い、後遺障害は、法律用語になります。


後遺障害の定義

  1. 交通事故によって受けた精神的、肉体的な傷害
  2. 交通事故とその症状固定状態との間に相当因果関係が認められる
  3. 将来においても回復が見込めないき損状態
  4. その存在が医学的に認めらる
  5. 労働能力の喪失を伴うもの
  6. 自賠法施行令の等級に該当するもの

後遺障害は、「症状固定時において」残存し、「当該傷病と相当因果関係を有し、かつ、将来においても回復が困難と見込まれる精神的又は身体的な棄損状態であって、その存在が医学的に認められ、労働能力の喪失を伴うもの」と一般的に言われます。


しかし、実務上は、損害保険料率算出機構(自賠責損害調査事務所)に、「○○級」として後遺障害等級を認められた症状を後遺障害と呼びます。


後遺症と後遺障害

後遺障害等級認定について

交通事故で傷害を受けた場合、その後遺症の態様は各人各様であると言えます。

とはいえ、すべての被害者の損害・症状を個別に算出することは出来ません。


そのため、後遺障害を14等級142項目の等級(1級と2級については要介護の有無で判断するため、実際は16等級)に分類することで、症状固定時に残存した症状の度合いの指標としています。この後遺障害等級は、事故に遭った際の逸失利益の算定の際に計算されます。


後遺障害等級を認定するのは、加害者側保険会社ではなく自賠責保険(損害保険料率算出機構)です。

つまり、自賠責保険の後遺障害認定を受けない限り加害者側保険会社は後遺障害による損害を一切認めることは ありません。

そのため、加害者側保険会社と交渉を始める前には、自賠責保険で適切な後遺障害等級の認定を受けておく必要があります。

なお、等級の認定は原則として受傷から6ヶ月経過しないと申請できません。



後遺障害の1級・2級・3級のうち、神経系統の機能、胸腹部臓器の機能または精神に著しい障害を残し、終身労務に携わることができない場合を「重度後遺障害」といいます。通常、1級~3級は労働能力喪失率100%で、以下漸減して14級では5%となっています。


後遺障害等級認定を受けるメリット

慰謝料の請求が可能

後遺障害の認定により等級が異なります。

慰謝料はその等級に応じた額の請求が可能となります。


逸失利益の請求が可能

後遺障害等級の認定を受けると、症状固定時に残存した障害により、労働能力の一部、または全部が喪失したことによる損害(逸失利益)の請求が可能となります。

労働能力の喪失率及び労働能力の喪失期間は、認定を受けた後遺障害の等級によって異なります。


保険金・共済金の請求が可能

後遺障害に関連する傷害保険金、搭乗者傷害保険、入院・通院費用の共済金の請求が可能となります。


自賠責の限度額で損害賠償額の支払を受けることが可能

加害者の加入する自賠責保険会社に対して直接後遺障害等級認定の申請(被害者請求)を行い、後遺障害等級の認定を受けると、その時点で、自賠責保険の限度額で損害賠償額の支払を受けることが可能となります。


後遺障害等級認定を受ける方法は2種類

事前認定

加害者の加入する任意保険会社が後遺障害等級の認定の申請手続きを行うものです。

詳しくはこちら>>


被害者請求

被害者が、加害者の自賠責保険会社に後遺障害等級認定を申請する方法です。

詳しくはこちら>>

北千住いわき法律事務所の交通事故被害救済

弁護士に依頼する前に

自分が加害者で過失割合が高い場合、弁護士に相談してもかえって経費がかさみ、保険会社の特約だけではカバーできないなど、弁護士に依頼してもトータルで損になります。

また、被害者であっても、過失割合が相手側と同等程度で不利になる場合は、弁護士費用の方が高くつくことになり、結果的に費用倒れになることもあります。


弁護士に相談するメリットがあるケースとしては、自身が被害者で、過失割合が有利な状況にある場合、もしくは後遺障害等級が高い場合であると言えます。

そのため、弁護士に依頼する前には、そのあたりを十分に検討する必要があります。

よく分からない場合は、相談時に費用面について聞いてみることをおすすめします。

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